では、ブレークポイントを設定したのでデバッグしてみましょう。…と言っても、よくよく考えると、今調べているファイルは dnako.dll の一部(ユニット)です。 DLL とは Dynamic Link Library の略で、他のプログラムから呼び出して使う汎用プログラム部品です。ということは、この DLL を呼び出すプログラムがないとそもそも実行できません。
ということで実行の設定を見てみます。プロジェクトマネージャで今開いているプロジェクトが dnako.dll であることを確認して、メニューを「実行 - 実行時引数」と辿ります。(あるいは、「Shift + Ctrl + F11」でプロジェクトのオプションを開いて、「デバッガ」のツリーを開いても同じ設定画面が出ます。)
デフォルトでは、ホストアプリケーションが vnako.exe で、パラメータが test.nako になっているはずです。これはつまり、 DLL を呼び出すプログラムとして vnako.exe を指定し、その vnako.exe を実行する時の引数(つまり vnako 方式で実行するなでしこのプログラム)を test.nako にするということです。
vnako.exe は、コンパイル済みならば既に存在するはずです。あとは適当なデバッグ用のなでしこソースを書いて、作業フォルダに test.nako として保存するなどして正しくプログラムが実行されるようにします。(コンパイルの仕方は、コミッタ日記 08/05 「開発環境のインストール〜コンパイル」の「なでしこのコンパイル」を参考にしてください。)
ここでは、 test.nako の内容を単純に次のものにします:
`A`で乱数初期化。